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燦こけし by 松田ひろむ

燦こけし by 松田ひろむ

こけし用語辞典


こけし用語辞典
 
【ガラ】(がら)

こけしの頭頂部をくり抜き、内部に小石・礫・小豆・ブリキ片・鈴などを入れたもので、振るとカラカラ、がらがらと音がするもの。多くは小豆が用いられる。「がら入り」・「がらがら」・「マラカスこけし」ともいう。(参照『こけし辞典』・「木地処さとう」)


【しょうすん】(小寸)

相対的に小さいこけしをいう。『こけし辞典』では「小寸物」(しょうすんもの)の項を建て、18cm以下をいうとあるが、現行の用法では6cm(2寸)、9cm(3寸)、12cm(4寸)までであろう。大きく見ても15cm(5寸)までぐらい。6cm(2寸)以下あるいは2cm以下は「豆こけし」ともいう。
東京こけし友の会の例会では「お土産こけし」が参加記念として配られるが、このお土産こけしも9㎝~10㎝前後(大きいものは15cmもあった。)であるので、これも基本的に小寸こけしである。
小寸こけしは、工人が通常作る形状描彩をそのまま縮小したものもあるが、多くは描彩が簡略化されて別種の趣がある。佐藤丑蔵の晩年の小寸ものは、特に愛されている。

左から北原鉄造10.5cm(戦前)、海老名一郎、遊佐妙子、志田菊宏、佐藤良子、大内慎二、我妻昇(松田ひろむ所蔵)


【しゅうちんこけし】袖珍こけし
1、 東京こけし会が1941年(昭和16年)から1943年(昭和18年)にかけて頒布した一寸六分(4.8cm)のこけし。100工人を頒布する予定であったが、戦争の激化のため80工人で中断された。1本送料とも30銭であった。(『こけし辞典』)この袖珍こけしについては「木の花」誌上で「袖珍こけし図説」として中屋惣舜により1本1本紹介されている。(「こけし千夜一夜物語」)
2、 1998年(平成10年)~1999年(平成11年)にかけて、東京こけし友の会が「平成の袖珍こけし」として限定25組を頒布したもの。企画は手塚正二。約6cm(二寸)。
第1回の頒布は津軽系5本。佐藤佳樹・小島俊幸・安保六知秀・五十嵐嘉行・今晃。第2回は南部系2本。煤孫盛造・佐藤忠雄。第3回は木地山系5本(阿部平四郎・阿部陽子・阿部木の実・北山賢一・小野寺正徳。第4回は蔵王系3本(梅木修一・梅木直美・吉田昭)、第5回は土湯系中ノ沢(荒川洋一・斎藤徳寿・斎藤良寿)、第6回は山形系4本(会田栄治・長谷川正司・小林清・志田菊宏)、第7回は作並系(平賀輝幸・平賀輝一・加納博)、第8回は肘折系2本(鈴木政一・斎藤右内)、第9回は弥治郎系4本(井上ゆき子・井上はるみ・新山吉紀・新山真由美)、第10回は弥治郎系5本(横山水樹・佐藤幸一・佐藤誠孝・鎌田美奈枝・鎌田孝志)、第11回は土湯系4本(野地忠男・渡辺和夫・大内慎二・阿部計英)、第12回は土湯系3本(渡辺恒彦・近野明裕・渡辺鉄男)、第13回は遠刈田系5本(佐藤一夫・佐藤良子・佐藤哲郎・佐藤君子・佐藤保裕)、第14回は遠刈田系6本(六郷仁美・朝倉光洋・佐藤すみえ・佐藤武志・佐藤佑一・佐藤忠)、第15回は鳴子系4本(桜井昭二・佐藤実・岸正規・岸正章)、第16回は鳴子系5本(大沼力・大沼秀則・柿沢是隆・柿沢是伸・柿沢真理子)、第17回鳴子系4本(滝島茂・高橋義一・高橋輝行・森谷和男)、第18回鳴子系5本(早坂利成・佐藤賀宏・熊谷正・菅原修・須貝国男)、第19回は鳴子系5本(高橋正吾・高橋宣直・岡崎斉司・後藤晧・大沼秀雄)。合計77本。(参照:「こけしと手織りの小部屋」)

平成の袖珍こけし(第1回分)


【まめこけし】(豆こけし)
非常に小さいこけしのこと。『こけし辞典』では、2、3cm大以下のものをいうとある。現実には6cm(2寸)以下も豆こけしと呼ばれている。いずれにせよ、通常では作られないもので、収集家の要求によって作られたものである。
山田猷人など専門の収集家もいる。佐藤喜一・鈴木清・佐藤春二などが「極致の豆こけし」を作ったことがあるという(『こけし辞典』鹿間時夫)。豆こけしは手間もかかるため、通常のこけしに比べて安いというわけではない。
「袖珍こけし」(別項)と称するこけしも、豆こけしの一種である。

1979年( 昭和54年)8月~1984年(昭和59年)8月にかけて、虚仮子舎(円尾政弘)より20組のみ頒布された「豆コレクション100」は基本的に2寸である。当初の100本の予定を越えて121工人による計239本となった。(「こけし千夜一夜物語」第714夜~第770夜に詳細な解説がある)
<豆コレクション100>工人一覧:大浦久一(小原)、阿保六知秀(黒石)、佐藤円夫(秋保)、佐藤武志(秋保)、高梨節子(秋保)、高橋金三(花巻)、高瀬時男(休屋)、佐藤忠男(花巻)、須貝国男(鳴子)、佐藤一夫(花巻)、小幡敏夫(福島)、高橋雄司(稲川)、小野寺正徳(稲川)、小笠原義雄(仙台)、秋山一雄(鶴岡)、佐藤秀一(稲川)、佐藤重之助(肘折)、高橋金三(花巻)、桜井良雄(滑津)、小島長治郎(滑津)、佐々木春男(小安)、小椋正吾(稲川)、佐藤憲雄(遠刈田)、笹森淳一(弘前)、石川篤次郎(白石)、瀬谷幸治(猪苗代)、岡崎靖男(鳴子)、斎藤徳寿(会津若松)、渡辺重吉(土湯)、野地忠男(土湯)、新山学(弥治郎)、高橋広平(遠刈田)、梅木修一(山形)、新山吉紀(弥治郎)、秋山一雄(鶴岡)、稲毛豊(飯坂)、伊豆護(銀山)、佐藤三蔵(遠刈田)、阿部進矢(温海)、斎藤良輔(遠刈田)、坂下隆男(宮古)、高橋正吾(鳴子)、柿沢是隆(鳴子)、佐藤好一(遠刈田)、小林孝太郎(山形)、吉田昭(米沢)、芹沢洋治(高湯)、大宮正安(山形)、吉田武重(鳴子)、佐藤今朝吉(遠刈田)、佐藤美奈雄(白石)、佐藤慶明(白石)、斎藤正夫(白石)、新山吉太郎(弥治郎)、我妻芳夫(青根)、佐藤慶明(白石)、斎藤正夫(白石)、菅野昭一(白石)、我妻定男(仙台)、高沢紀市(白石)、佐藤雅弘(仙台)、早坂晃(仙台)、佐藤勝洋(遠刈田)、渡辺和夫(土湯)、小室由一(仙台)、里見正博(仙台)、渡辺鉄男(土湯)、徳永慎一(土湯)、新山実(弥治郎)、広井道顕(仙台)、我妻昭三(遠刈田)、佐藤正広(芋沢)、緑川正人(遠刈田)、遊佐恭雄(鳴子)、小林誠太郎(山形)、作田栄一(遠刈田)、長尾昌儀(仙台)、佐藤栄一(登別)、佐藤賀宏(鳴子)、佐藤誠孝(いわき)、六郷満(白石)、作田孝一(遠刈田)、岸正規(鳴子)、梅津正永(福島)、片倉富夫(鳴子)、松田忠雄(鳴子)、熊谷正(鳴子)、小林忠次郎(山形)、朝倉きぬ(仙台)、朝倉光洋(仙台)、柿崎文雄(白木城)、石山和夫(山寺)、菅原和平(鳴子)、菅原くにみ(鳴子)、佐藤俊雄(鳴子)、中鉢君雄(鳴子)、小関幸雄(竹井)、佐藤賢一(仙台)、佐藤富雄(遠刈田)、星博秋(白石)、菅原直義(鳴子)、石沢寅雄(釈迦堂)、島津誠一(大鰐)、小林定雄(湯田)、佐藤俊昭(土湯)、高橋輝行(鳴子)、鎌田孝市(白石)、鎌田孝志、鎌田うめ子(白石)、藁科茂(米沢)、阿部平四郎(稲川)、阿部陽子(稲川)、猪狩勝彦(白石)、佐藤富治海(泉)、今晃(弘前)、佐藤英裕(遠刈田)、佐藤一成(遠刈田)、小林清(山形)、国分栄一、本田裕輔、本多洋(中ノ沢)、陳野原和紀(土湯)新山久城(弥治郎)、荒川洋一(会津若松)、小林清次郎(山形)

虚仮子舎の豆こけし100(一部)


【どんころ】((-_-;)しばらくお待ちください)

【やみよ】(やみよ)
胴の部分に、ゆるく動くリング状の輪を一つまたは複数入れたもの。語源は諸説あるが闇夜=抜け出せないからという。輪っかこけしともいう。こけしの胴部分に継ぎ足しの跡が無いことから、胴体のリングは後付けではなく一本の木から削り出されたことが確認できる。輪入りや最近ではフラフープと呼ぶこともある。もともとは赤ちゃんのおしゃぶりだったという。
佐藤吉之助はこれを「福こけし」と名付け多く作った。他に佐藤好秋、佐藤丑蔵、佐藤英裕、佐藤哲郎、佐藤一夫(遠刈田)、佐藤武志、大宮正安、長尾昌儀など遠刈田系に作例が多いが、弥治郎系の鎌田文市や鳴子系にもある。

画像は佐藤一夫(遠刈田)/左・佐藤吉之助/右 <松田ひろむ蔵>


【わいり】(輪入り)
胴の部分に輪状の突起部分が入るこけしをいう。やみよの動く輪の付いたこけしとは異なる。こけし図版を最初に掲載した文献〈うなゐの友〉シリーズの第貮編(明治35年12月発刊)に掲載された一ノ関のこけしがオリジナルの輪入りである。これを見て高橋胞吉も作ったことがある。「やみよ」を「輪入り」という場合もある。(KokeshiWiki)

(KokeshiWiki:深沢コレクション)


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